blue note【二次創作】

□梵天丸&弁丸
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なんだけど・・・全然聞いてないでござる!!

「ねぇ〜。梵ちゃんきーてるでござるか?」

俯いている梵ちゃんの顔を並んで座っていた僕は横から覗く。

「あぁ、ちゃんと聞いてるよ」

笑みを浮かべて梵ちゃんは返事したけど。

なんか、楽しい、の笑顔じゃない気がするでござる。

心配になって僕は梵ちゃん聞いた。

「何かあったのではござらぬか?」

聞いたら梵ちゃんの顔がますます曇った。

「何も無い」

けどなにも言ってくれない。

僕はそんなに頼りないんでござろうか?

僕は梵ちゃんともっと一緒にいたくて、こんなに寂しいのに。

「そうでござるか・・・。ね、梵ちゃん」

「何だ?」

「ギューしてもいいでござるか?」

ギューってしたらこの寂しさも少しは和らぐでござろうか。

「あぁ」

無くなるでござろうか。

「・・・僕ね。本当は帰りたくない、ぼんちゃんと一緒に居たいでござる」

後ろから抱きつく形で言う。

言葉にすれば、引き留めてくれるでござるか?

また胸の辺りが痛くなる。

『俺も』と言ってくれれば良いのに。

「そっか・・・」

何でか言ってくれないでござるか。

「また一緒に遊ぼうね。やくそく」

辛い日もちを押し殺して笑う。

最後は笑顔がいいでござる。

小指を立てた左の手を梵ちゃんの前に出す。

約束の証として。

梵ちゃんはその手を取って薬指に口づけた。

僕の思っていたやり方とは違ったけど。

約束だ、と言っていたからあっているんだよね?


いつかまたその時が来るまで僕は待つでござる。

強くなって馬鹿にされないように某は鍛錬を怠らないでござる。



〜end〜
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