black note【オリジナルBL小説】
□【創作】夢の成す先
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僕は幼い頃よく夢を見た。
それは、世に言う予知夢で。
皆僕を神のように敬っていた。
僕のソレは外れる事がない。
良い事も悪い事すべてが当たる。
良い事を予知すると皆喜んだ。
悪い事を予知すると皆僕から離れていった。
僕をいじめた。
だから、僕は良い事しか口にしなくなった。
口にしなければ悪い事は起きなかった。
そうして、僕のいる村は豊かになった。
でもだんだん、良い夢を見る事が減っていった。
それだけじゃない、悪い夢を見る事が増えてそれは今までのモノより悲惨だった。
飢饉、飢え死に。
そんなじゃない。
ダレカによる大量虐殺。
でも僕は誰にもこの事を言わなかった。
皆が死ぬなんてイヤだ。
僕を一人にしないで。