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□携帯劇場
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「………なーに太子辛気臭い顔してんのさー」
1時間目と2時間目の間の休み時間。
太子の前の席の閻魔は、どこと無く元気の無い太子に話し掛けてみた。
しかし、閻魔の声を聞いても太子は、
「………おまぁ」
とだけ呟いて俯いてしまう。
「んーー? どしたの?」
「…おまぁ……」
しばらくそんなやり取りを繰り返したあげく、太子は少し戸惑っていた様だったが、ぽつりぽつりと話しだした。
「……最近な、妹子がなんか素っ気ないんだよ……」
「………ふーん…」
妹ちゃんがねぇ……
と、ニヤリと閻魔が何か思いついたかのように笑う。
「太子太子!!…あのね…」
そして太子の耳に口を近付けると、小声で太子に何やら伝え始めた…
「…………太子、そういう時はね…………