俺がお前に!!
□2。
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翌日の赤也は、ものすごく不機嫌だった。
朝から険悪なオーラを出し、地面に向かって悪態をつきながら学校に向かう。
「はぁ〜っ、あいつがいなけりゃ、今頃、美人のおねーさんとラブメール真っ只中(ハートv)だったのに…
あんのクソアマが…っ」
ブツブツ呟き、最後には、マジ最悪だぁ、と溜め息をついた。
『…あ』
ちょうどその時、前方から何やら聞き覚えのある声がした。
何か嫌な予感のした赤也はばっ、と顔を上げる。
「あぁああーーっ!!」
顔を上げた目線の先にいたのは、つい先ほどまで赤也が呪い殺す勢いでキレていた相手、水野優奈だった。
「お前のせいで昨日最悪だったじゃねーかよ!!
夢にまで見た初合コンだったんだぞ!?」
その後、どーしてくれんだよぉ、と力なく呟く赤也。
そんな赤也の様子に、何やら自分は良くないことをしてしまったらしい、とやっと気づいた優奈。
『……それは、すみませんでした』
彼女はさすがに謝らざるを得いのでは、と思い頭を下げた。