俺がお前に!!
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『あなたは覚えていないかもしれませんが…すごく救われたんです』
こいつ、そんなこと思ってたんだ…神妙な顔で考える赤也。
『まさか先週、あなたとお会いできるなんて思ってなかったので…。
欲深くなってしまいました。
どうしたら…どうしたら』
私のことを好きになっていただけますか…?
今にも消え入りそうなかすれた声で、囁くように言う優奈。
「…ばーか。お前のくせにそんな簡単なこともわかんねーのかよ。
とっくに答えは出てるだろ?」
赤也は振り返って泣き出しそうな優奈の目を見る。
「俺もお前と同じ気持ちなんだからよっ」
真剣な眼差しで言う赤也に、優奈はあわあわとして戸惑う。
『ぇ、あの、それはどういう…?』
結局言わねーとわかんねーのか、と困ったように呟いた赤也は眉を少し下げて、ニカッ、とはにかんだ。
「好きだっつってんの!!」
優奈は目を見開き、さっきよりももっと小さな声で言う。
『わ、私も…私もあなただけです…』
それを聞いた赤也は、ぎゅっと優奈を抱き締める。
そして優奈可愛い、と耳元で囁いくのだった。
ぼっ、と火がついたように赤くなる優奈の腰が抜けるまで、あと18秒。
【end】