短編

□残念ながらべた惚れ
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"そういえば今日は火神君の誕生日ですね"




朝、同じクラスの黒子くんに告げられた事実。

うそ!わたし何も用意してない…!




  * * * * 




「よ」


『あ、火神くん!おはよう……じゃ』


「え、あっ…おい!」



今日は何故か朝から智咲の態度がよそよそしい。
声をかけても素っ気ねぇし休み時間の度に教室からいなくなりやがる

俺、なんかしたっけか…?




結局モヤモヤは取れないまま部活の時間になってしまった



「なぁ…今日智咲の態度素っ気なくなかったか?」


「ノロケですか」


「ばっ…ちげーよ!お前、何か知らねーか」


「さぁ…。でも悪いことじゃないと思いますよ」


「?それって…「何ちんたら喋りながら走ってんのよバカガミ!外周10周!」はぁっ!?何でオレだけ」


「口答えしない!プラス5周!!」


「…っス」



おまけにカントクの機嫌も悪いらしい

ようやく外周を走り終えて体育館に戻ろうとしたんだが…次はいつも聞こえるドリブル音や先輩たちの声が聞こえねぇ


何なんだよマジで…。



「…戻りまし


「「『火神(くん)、ハッピーバースデー!!』」」


……は、って智咲!?」



目の前には智咲と先輩たち、それと黒子や降旗たちもいて。


「まったく、火神に智咲ちゃんははもったいないわー」


「は…?」


「智咲ちゃんがな、今日火神が誕生日だから俺達からも祝ってやってくれないかって頭下げにきたんだ」


『火神くんが一番喜ぶものってこれしか思いつかなかったの。それに実は誕生日って今日の朝知ってね…だから本当に些細なことしか出来なくてごめんね』



智咲から手渡されたバケットには丸い包み紙がいっぱい入ってて…もしかしてこれ



『マジバの目指してみたんだけどやっぱり難しいね』


「…もしかして朝からいなくなったりしてたのは」

『うん、休み時間は調理室でハンバーガー作ってたの。今日知ったにしても特別な人の誕生日は何かしたい、し…?』



なんかものすごく智咲が愛しくなって腕の中に閉じこめてやると"準備遅くていっぱい走らせてごめんね"なんてまた可愛いこと言いやがるから更に腕に力を入れた



「気、遣わせちまってすまなかったな」


『すまない、なの?』


「………サンキュ」


『うん。…誕生日、おめでとう』



これまで誕生日なんてただの平日でしかなかったけど祝われるのは…案外嬉しいもんだな。






「…そろそろその辺にしとけバカップル」
「何でそんなに怒ってるんだ、日向?」
「いいなー!オレも智咲ちゃんの手料理食べたーい!」
『あの…アップルパイも作ったんで、よかったらみなさんでどうぞ』
「わーありがとー!…本当に智咲ちゃん手放しちゃダメよ火神くん!」
「(コクリ)」


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HAPPY Birthdayかがみん!
2日遅れでごめんよ(´・ω・`)

120804

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