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□004
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仮入部期間も終わり、本格的に部活が始まりました。

マネージャーの仕事は忙しいけど桃井ちゃんがいるからなんとか頑張ってます。

それより問題があるのです。










■004 青峰くん









部活中。

いつものように部員達のドリンク作りをしているとき。




「桃井ちゃん…」

「ん?どうした?」

「私、青峰くんに嫌われてるんだけど、どうしたらいいかな…」

「え!青峰くんに?」




そう。

同じクラスで席も近いから、バスケ部仲間として仲良くしたいのに、さっきも教室で、話しかけるなとか言われてしまった。




ちょうどその時、部員達が休憩に入るのが見えた。



(今日こそは…!)




「青峰くん!」

「あ?…って、苗字!?な、なな何だよ!」

「 はいドリンク!あとタオルも」

「わ、わざわざ渡しに来るんじゃねぇよ!自分で取りに行くっつうの」




と言いながら、青峰くんは(怒りのせいか)顔を真っ赤にして、向こうに行ってしまう。



(ノ、ノォオオオオー!!!)




「随分と避けられてるな」

「あ、赤司くん…」




呆然としていると赤司くんが近付いてきて、私が持っているタオルとドリンクを奪う。




「…私嫌われてるよね」

「いや、むしろあれは…」

「?」

「まあ、いいか。それより名前、大事なことがあるんだけど」

「なに?」


「タオル渡しに来るならまず俺からにしろ」

「…。(何でだよ)」





一方その頃。





「さつきー、タオルとドリンクくれ」

「青峰くん…」




一部始終を見ていた桃井はため息を尽きながらそれを渡す。




「ねぇ、青峰くん、名前ちゃんのこと好きでしょ」

「!?な、ななななに言ってんだよ!ち、ちげーよ!何でそうなるんだよ!」

「(わかりやすい…)とりあえず名前ちゃんには普通に接してあげてね。あんまり邪険に扱うと嫌われちゃうよ」

「なっ!」




それを聞くと青峰くんの顔は真っ青になった。

単純、ただその一言だ。







「要、暑い。タオルであおいで」

「それマネージャーの仕事じゃないので無理です」

「じゃあ、命令だ。あおげ」

「ぶっ!?タオル投げつけないでよ!」




(先輩ですらこんな態度取らないのに!どこの貴族だよ!)



私は渋々投げつけられたタオルを拾い上げ、パタパタとあおいであげていると、青峰くんがふらつきながらこっちにやって来た。

それに気付いた赤司くんが青峰くんに話しかける。




「青峰大丈夫か」

「ま、まあな。それより、苗字、」

「!は、はいっ」




は、初めて話しかけられた!




「お前俺のこと嫌いか」

「…き、嫌い?いや、私は好きだよ、青峰くんのこと。(部活頑張ってて偉いし)」

「なっ…!」




青峰くんの顔がまた赤くなる。




「お、俺もお前のこと、す、好きだ、ぞ」

「えっ!あ、ありがとう!」




き、嫌われてなかったーっ!




「てっきり嫌われてるかと思ってたよ〜」

「き、嫌うわけねーよ」



「…ねぇ、」




黙って見ていた赤司くんがドスのきいた声で不機嫌そうに話しかけて来る。




「名前、俺のことも好きだよな?」

「はい?」

「そうだよな」

「え、」




どちらかと言えば。




「嫌…」

「ごめん、聞こえなかった。もう一度言って」

「きら…」

「もう一度言って」

「きr」

「もう一度言って」






「ス、スキデス」

「うん。俺も好きだよ」




今の無しだろぉおお!!




「じゃ、今日も一緒に帰るから、俺の練習が終わるまで待ってろよ」

「は、はあ…(面倒臭い…)」

「なっ!お前ら一緒に帰ってんのか!?」

「こいつがどうしても俺と一緒に帰りたいって言うんだよ」

「違う!他に帰る人いないのよ!」

「…何だよ、それなら俺も一緒に帰っていいか?」

「え、でも青峰くんって確か家逆方向じゃなかった?」

「す、少し遠回りになるけど、途中までなら一緒だろ。後でさつきにも言ってくる」

「桃井ちゃん!?まさか桃井ちゃんって、青峰くんと帰ってるの!?」

「あ?ああ。家近いしな」

「ぜ、ぜひ一緒に帰って下さいっ」

「おう、ちょっと聞いてくるぜ」




あまりの嬉しさで顔がにやける。



(桃井ちゃんと帰れる!!)



そんな私とは対象的に何故か怒りの形相となっている赤司くん。




「お前…ふざけんなよ」

「(な、何でええー)」







fin…



(後書き)

青峰氏が初々しいのは、まだ中一で覚醒してないからです!

今とギャップあり過ぎてもはや青峰氏ではないです、はい。すみません。





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