ワンピ

□死亡フラグ
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「ここ、何処」


照りつける太陽を怨めしそうに見つめ、一つ呟く。
それにしても、暑いんですが


私、白蓮 リハクは今、大海原のど真ん中に小舟で浮かんでいたりします。
誰か助けて




四月一日にぶっとばされて早一時間、気がついたら見知らぬ海の真ん中で一人浮かんでいた。
確かに、確かにさ、遠くに連れてってとか言ったけどさ、これはないんじゃない?せめて陸だよ。陸地に飛ばせよ。
そんな、遠くに居る人に伝わるわけないことを呟きながら、小舟に寝っ転がる

進もうにもさ、モールだっけ?レールだっけ?あ、オールだ、それが無いんだよ。
それがなかったらどうにもできないよね。


それに、何処となく気分も悪いし
多分船酔いだと思うけど…




とか、誰にともなく言い訳をしてリハクは意識を飛ばした




_______



「あ、おーい、なんか前から船がやってくるぜ―」

「マジでかー!?誰か面白そうなやつ乗ってないのか?」

「いや、ここからは…傘差してるから誰かはいるみたいだけど…」



海賊団、麦藁の一味

船長のルフィと共に、最近名を上げてきた海賊である
そんな海賊がいつものように船で航海をしていたら、前方から来る船を見つけた
そしてその船というのが、我が物語の主人公、白蓮 リハクが乗っている船だったりする。



_______________


「ぁあー…あははっ、しぬー」


気分が悪いと自覚しながらも意識を飛ばしていたリハクは、それはもう、自信がドン引きするぐらい死にかけていた
太陽の暑さと自身から出る熱さで汗が異常なほど出て、しかも先ほど思いっきり胃の中の物を吐いていたりする。

というか、吐き気で起きたんだけどね…
周りが海でほんとよかったよね。

はぁ、と、安心の溜息を吐く。
持っていた自分の傘をクルッと回しながら、また空を眺める
空を眺めてないと吐き気が襲ってくるのだ
恐ろしい事に


ふと、前の方から声が聞こえたような気がして目を向けると一隻の船。
ここまで近づいて気がつかなかった私って…


「おーい!!!そこの傘差してる奴―。返事シロ―!」


船の先端、何処となく羊の様な顔の上から、元気よく手を振っているのは麦わら帽子をかぶった青年。
いやぁ、この暑さで、よくもまぁ、こんな元気だことで…
青年と同じ年ぐらいの息子でさえ、こんなに元気なところは見たことないぞ

取り合えず、青年の言葉に返事を返そうではないか










「たすけてくださーい」












弱々しく手を振り、意識をぶっ飛ばしかけて小舟に倒れると、少しあわてた様子を見せた船の人たちに安心を覚えて、本当に意識をぶっ飛ばした。





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死亡フラグ

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