※この作品はにじファンで書いていたものです。いろいろと再編集したので、以前の作品を知っている方は新しい気持ちで御覧下さい。初めての方は、御覧いただきありがとうございます。
※この作品は二次創作です。このての作品が嫌いな方は読まれない事をオススメします。






『学園都市』、そこは世界で一番『科学』が発展している場所。『外』と『学園都市』とでは2、30年程の差があるといわれている。そして『学園都市』の『科学』は『超能力』をも実現させた。『学園都市』には多くの『学生』いて、その中には『超能力』を持っている者が多くいる。
『超能力』が『普通』に存在している場所、全てが『科学』によって出来た空間、それが『学園都市』である。
これは、その『学園都市』を舞台とした『超能力』と『錬金術』の物語。





「はぁ〜、アッチイな〜、もう夏だな。」

少年『上条当麻』(以下上条)は、けだるそうに呟いた。期末試験も終わり、もうすぐ夏休み。別に用事は無いが早く学校終わらないかな〜と、考えながら学校に登校していた。
「そういや、今日から新しく教師が来るんだっけ? こんな時期に来るなんてどんな人なんだろ?」

上条はふと、この間担任の『月詠小萌』(以下月詠)が今日から学校に新しく赴任してくる教師がいることを思い出した。

「ん?」

偶然、近くの公園にあった時計が上条の目に入った。それはもうすぐHRが始まる時間であった。

「んゲッ? な、何でこんな時間なんだ!? たしか、家を出たときまだ・・・」

そして上条は気付いた。自分の腕時計が壊れて止まっていることに。

「ふ、不幸だああああああ!!」

先程まであった眠気は完全に消えうせ、上条は学校に向かって全力で走った。

「ヤベェ! 今度遅刻したら『コロンブスの卵』だ! それだけは嫌だぁ!!」

このまま行けばギリギリ間に合う! そう思っていたその時、

「あぁ、ちょっと君ィ!」「え?」

上条はいきなり声をかけられ、立ち止まった。
「ちょっと道を聞きたいんだが、いいか?」

話し掛けてきたのは、30代ぐらいの背の高い男だった。短髪の頭に顎には無精髭、顔は整っている方でワイルドな印象である。服装は工事現場の作業員が着ているつなぎを着ていた。

「〜高校に行きたいんだが、場所を知っているか?」

その高校は上条の通ってる高校であった。

「ああ、そこ俺が通ってる学校ですよ。この道真っ直ぐ行って・・って、ヤバい! 遅刻しそうだったんだ! スイマセン、じゃあ!!」

そう言うと、上条は風の様な速さで走ったて行った。

「ああ、オイ! って、行っちまった。・・そうか、『あそこ』の生徒だったのか。」

男は走っていく上条を見ながら、

「あれが俺の『新しい生徒』か、元気があって実に『ブラボー』だ。」

そう呟いた。





「ま、間に合った〜。」

学校に着くと、上条は自分の机に倒れ込んだ。

「上や〜ん、また遅刻しそうになるなんて、そんなに補修したいのかにゃ〜。」
「まさか上やん! 小萌先生のこと狙っとるんやないやろうな!」
「朝からうるせぇよ! 補修なんかしたくないし、小萌先生だって狙ってねぇよ!」

へばり付く上条に話し掛けてきたのは、上条の友人の『土御門元春』(以下土御門)と『青髪ピアス』(あだ名)であった。三人は仲が良く、いつも一緒にいる。
「そおいや、今日から新しい先生来るらしいけど、どんな人なんやろ〜。小萌先生みたいな人なら僕大歓迎やわ〜!!」
「いやいや、ここは逆にボインボインなグラマラスな人かもにゃ〜!!」

へばり付く上条の隣でバカが二人、今日赴任して来る教師について談議していた。

「ていうか、何で『女性』前提で話してんだよ。まだ分かんねぇだろ。」
「何言ってんだよ上や〜ん! こんな時期に来るなんて訳ありに決まってるにゃ〜! そして訳ありといや『美人教師』に決まってるにゃ〜!!」
「ツッチーの言う通りや! これぞ世界の真理やで〜!!」
「・・男の教師が来たらどうすんだよ。」

「「それは無い!!!!」」

「・・断言するところがスゲェな。」



しかし、バカ二人の『世界の真理』はその日の内に崩れ去った。


時間が過ぎ、その日の全校集会。
その『男』は一部生徒の期待を全力で裏切った。


「『という訳で! 今日から俺がこの学校に赴任して来た新体育教師! 『キャプテンブラボー』と呼んでくれ!!』」
「ちょ、ちょっと何を言ってるんですか!? ちゃんと『名前』を言って『軽い自己紹介』をして下さい!」
「『ブラボー! 教頭先生、あなたは良いところに気が付いた! 』」

「『本名は秘密! なぜなら! その方がカッコイイから!!』」


「・・おかしいにゃ、『美人教師』が来るはずじゃ。」
「き、きっと二人いるんや! 『世界の真理』が崩れ去るなんて有り得ない!」
「いや、現実を見ろよお前ら。」

「「NOOOOOOOOOO!!!!」」

「ていうかあの人、どっこで見たことあるような・・。」

バカ二人が『ムンクの叫び化』している中、上条はあの教師の顔にどこか見覚えがあった。
それが今朝道を聞いてきた人物とは気付かなかったが。


今日この日、『超能力』と『錬金術』が初めて出会った日であった。

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