地下に掘削した坑井から噴出する天然蒸気を用いてタービンを廻して行う発 電です。エネルギー資源としては、純国産であること、地球温暖化の元凶である炭酸ガスの排出量が少なく、地球環境に優しいことが大きな特徴です。井戸の深さは1000mから3000mにも達します。坑径は、底のあたりで約20cmです。


《地熱発電概要図》

■地熱発電の規模はどのくらいですか?  日本での地熱発電の規模は、最大の地域でも11万キロワットで、最近建設さ れているのは2万から3万キロワット程度です。このように小さな発電所であっ ても、年中昼夜を通して同じ出力で発電し続けられることから、ベースロードと しての価値があります。また、5万キロワット程度で、約20万人程度の人口の都 市電力をまかなえますから純国産のローカルエネルギーとして十分高い価値があ ります。

■日本の地熱発電所  日本には、2002年8月現在で、18個所で地熱発電が行われており、その設備容量 の総計は50万キロワットを越えています。 一方、世界では、20カ国で地熱発電が行われており、その総計は約800万キロワットとなっており、現在も各国で建設が進められています。 

《地熱発電の種類》
1.蒸気フラッシュ発電
現在、日本で稼働している地熱発電所は、ほぼ全てこれ。自然に作り出された蒸気を利用しています。

2.バイナリーサイクル発電
ペンタンやアンモニアなど水よりも沸点の低い媒体へ、熱水の熱を熱交換し、この媒体の蒸気でタービンを回転させる方法。通常ならば蒸気化が難しい低温の熱源でもエネルギーとして利用できるため、世界的に需要が高まっている方式です。ただし出力は蒸気フラッシュ発電に劣ります。

3.カリーナサイクル発電
バイナリーサイクル発電の一種です。53〜150℃の熱水を利用しますが、発電に使った湯水を浴用に適した温度で用いることができます。新たな掘削を行うことなく、現在は廃棄されている温泉水を用いた場合だけでも72.3万kWの市場規模が見積もられています。さらに新たな掘削を行った場合、53〜150℃の熱水に限っても833万kWの市場規模で、国土面積の22.2%が対象地域となり全国展開が可能です。 

3,11以降、地熱発電が注目を集めていますが、こちらも一部問題点が指摘されています。そちらの情報はまた別の項で話していきたいと思います。

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