しょうせつ★ 銀魂

□誘惑の夏祭り
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土方と銀時は夏祭りに来ていた。

正確には、土方は夏祭りの見廻りに来ていて、万事屋一行は遊びに来ていた。


…それがどうしてこうなったのか。

チャイナと総悟が出会い頭ケンカして、それを眼鏡が止めにいった。

どんなケンカをすればそうなるのか、3人の姿はもう見えない。

…つまり、俺と万事屋が2人っきりになってしまった。

「新八も神楽も…銀さん置いてけぼりぃー?」

拗ねたように万事屋がつぶやく。
少し尖らせた唇がたまらなく可愛い。

万事屋に惹かれだしたのは
いつからだったか。

最初はただ、いけ好かない奴だったのに、今となっては浴衣から覗く素肌に理性を保つのがやっとだ。

もちろん、態度には決してださないが。

(情けねぇ…)

鬼の副長の名が泣く。


そんな葛藤を知ってか知らずか
万事屋は俺の顔を覗き込んで言った。

「土方くんさぁ、総一郎くんいなくなっちゃったし、一緒に回らない?

で、なんか奢って?」

ぐはっっ!!
上目づかいとか反則だろぉおっ!!

「いや、俺、仕事中。」

理性を総動員して冷静に答えてみたが、可愛いおねだり(?)は続き、結局土方が根負けして一緒に夏祭りを満喫するハメに。


いや、だってあのままだったら
俺、あの場でキスしてたよ!?

ありゃ、反則だっつーの!!
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