D−grayman*長編 ―花嫁に呪いを―

□四夜目 禁術
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ティキが去った後、医務室で虐殺されていた者達に哀悼の意を示したのち、リリアは部屋を飛び出した。

『アレン…ユウ…ラビ……みんな…!!』


大広間に駆けつけるとそこにはーーーー


「ちょっと!包帯足りないよ!?」

「こっちにも来てくれーー!!」


ーーーー怪我人や死人で溢れかえっていた。

傷の痛みに耐える者。
治療の為に走る者。
死人の横で泣き崩れる者。
それを慰める者。

様々な者が十人十色の行動をとっていた。

『な……んで…』

呆然とするリリア。
それもそうだろう。
自分がたかだか数分見ないうちに教団が荒れまくっていたのだから。

「リリア!」

急に呼ばれ、ビクッ!とするが恐る恐る振り返る。
そこには神田が立っていた。

『ゆ、ユウ!!何があったの!?』

「AKUMAが進化してレベル4になりやがった。」

『レベル4…!?』

初めて聞くレベルだ。

「元帥達がなんとか倒したが……」

神田がまだ何か言っていたが、リリアは走り出した。

「おい、何処に行く気だ!」

『みんなの無事を確認しに!!』

出口に向かって走っていると、視界の端に科学班のメンバー数名が見えた。
慌てて走る足を止め、そっちに方向転換し駆け寄る。

『ジョニー!みんな!!』




ーーー生きてる。よかった…!ーーーー




安堵の息を吐き近寄るが、何だか様子がおかしい。
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