D−grayman*長編 ―花嫁に呪いを―

□七夜目 十四番目、体現
1ページ/5ページ

目を覚ましバッ!と立ち上がる。
その瞬間、視界が揺らぎふらりと倒れかけた。


「おぉっと」

ぱしっ!と腕を取られて何とか踏ん張りきる。

「大丈夫か?リリア。」

顔を上げると腕を掴んでいる人物が視界に映る。
掴んでいたのは……



『てぃ、き……』

「久しぶりだな。」

少し微笑みリリアの頭を撫でるティキ。
呆然とティキを見つめていると後ろから強い衝撃を受けた。
その衝撃で床に叩き付けられる。


『ぐッッ!!』

「昏姫リリア……お前もアレン・ウォーカーと同じく、教団へ帰す訳にはいきまセン」

『せっ、んねん…伯爵……!?』


先程まで撫でられていた頭を鷲掴み、床に押し付けていたのは千年伯爵だった。
次へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ