『ちょっとした小噺でも、

―――致しましょうか?』



藍色の瞳が、酷く挑発的に彼等を映す。

三日月に歪む唇。

次にその口から紡がれる言葉は、一体どんな感情が込められているのだろうか。


分かっていた、解っていた、判っていた。

わかっていた、筈だった。

赤も黄も緑も青も紫も桃も、それから空色も。

彼女がこうなってしまったのは、全て自分達の所為なのだと。

彼等は己を呪った。


これは、そんな彼等と彼女の御噺。

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