02/05の日記

00:03
浸水
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何度も繰り返し波の様に
手が見えただけで必死に掴もうとした
掴めた手は直ぐに流されてさようなら
切なくなるほど波は強くなっていく

もう足がつかないほど溺れてしまったようで
時の瀬にもがいてそれでも辿り着けない

どれだけ重なることはあれど
海域が違うので
見えない線が合流を拒むので
その一瞬の時が恋しくて堪らないのです

永い眠りについていた心臓が動き出した時
蓄積された血液が氾濫し壁を決壊させる

反動が津波を引き起こす
ようやく見えた視界が表したものは
荒廃した街と萎れた血の皮でした

まさかこんな事になるとは
再び正すことは不可能に近く
もはや手遅れか

ここは不可侵の領域なので
ここには他に誰も来られないので
もうどうにもならないのです




後戻りも懇願も出来ない荒れた地に一人立つ

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