あやし事務所

□始まりへと続く終わりの闔
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尾神蓮の家に何故か図書部の内3人が訪れていた。それからもう一人?一霊と言うべきか?も訪れていた。
その理由は・・・、単純明快簡単に言うなら幽霊である女の子と喋るのを誰かに見られ変態扱いされないためだ

「へぇ…。尾神君の家って以外に大きいんだね。もっと質素な家に住んでるかと思ってた」
「確かに。こんなに大きな家に住んでいるイメージはなかったな」
「イメージって何だよ。それ」
「いやー、まあ色々とね。それより話してくれるかい?幽霊さん」

彼が見たのは一人の少女だった。ショートカットで前髪を1つに束ねている葉水学園の制服を着た何処かふあふあした感が漂う女の子。その見た目は普通の人と何らかわりなかった。ただ浮いていることと透けていること以外。
幽霊である女の子はふにゃふにゃと笑う

「何でそんなに幸せそうなんだい」

 その笑顔は今の状況を考えると少しだけおかしいと言わざるおえないものだった。
「あ、すいません。嬉しくて…」
「嬉しい?」
「はい。昔、あー・・・友達に聞いたことそのままだから。間違ってなかったんだて」
「聞いたことって、この家の事か?」
「いえ。皆さんのことです。友達が楽しそうに語ってくれて…。あの頃は本当に友達も笑ってて下らない話を何時もしてくれて、そんななかに先輩達の話もあったんです…。楽しかったな」

 彼女は何処か泣き出しそうだった。楽しかったと語る女の子は確かに幸せそうでそして、悲しげな笑みを口許に浮かべていた
「そう。今は、その友達はどうなの?」

 何を言えば良いのか分からなくて聞いたのはそんなことだった。
 それにさらに目が潤んでいく

「今はいつも悲しそうな顔しています。笑ってほしかっただけなのに、いつも悲しそうな顔してて私がやったことは間違いだったんだなって気付かされました。でも、後悔はしてません。ただあの子に笑って欲しい。それが私の望みで、願いで。だからこそ止めて欲しいんです」

ポロポロと女の子から涙が落ちていた。頬を滑らかに滑る透明な雫はそのまま彼女の心を写したかのようにキラキラと光輝いていた。

「僕に何が出来るかは分からないけどやれる限りやるよ」
「私もだ」
『私も』
「・・・・・・・・・出来るなら」

ふわりと女の子は微笑む

「ありがとう。きっと、出来ますよ。」

綺麗な笑顔だった…

「じゃあ、色々と教えてくれる」
「ええ。まずは名前から私は・・・天娜春陽。みたとおり幽霊でもう死んじゃってるんです。それから葉水学園の生徒でした。皆さんと出会った音楽室は私の居場所みたいなものでよく彼処でピアノを弾いていたんですよ」
「へぇ…。で、君の友達が悪いことしてるの」
「・・・はい」
「誰だい」
「それは・・・すいません。言いたくありません。」
「そう。そうだよね。なら、どうしてその子たちは」
「・・・・・・・・・仕方なかったんです。あの子立ちはそう言ってます。私もそう思う。あの子達はしたいわけではないんです。ただ、仕方ないんです。そうするしかあの子達には方法がないんです。うちから壊すことは出来なくて、だからお願いです。外から壊してください。あの子達を助けてください。したいわけではないんです」


それ以外彼女は言わなかった。
口が手がふるふると震えていた
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