あやし事務所

□始まりへと続く終わりの闔
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幽霊春陽の姿が見ることの出来た四人は、小柴先輩に下井真里阿、雪姫に尾神蓮だった。彼らが幽霊から教えてもら得たのはあの子達が五人なこと、葉水学園の生徒であること、高等部一年であること、何かを壊そうとしていることの四つだった。
その子達の詳しいことを春陽は言わなかった。言えなかったが確かか。いくら助けてもらいたいとはいえ友達をそのまま言うのは躊躇われたのだ。そして、何かを壊そうとしていることについては彼女は何も知らなかった。ただ、壊そうとしていて、その為に何をしてきたのかを少しだけ知っているぐらいだった。
春陽は敵と言えるかも分からないが、でもそんな存在の近くに居たけれど仲間ではなかった。関わらせてはもらえなかった。
その理由を春陽はこう語った。

『私を巻き込みたくなかったの。私を傷つけたくなくて何にも関わらせてくれなかった。時たま何をしているのか教えてくれるぐらい。それも終わったあとに』

寂しかったと春陽は語っていた。




そんな訳で葉水学園高等部図書部の今後の活動は決まっている。春陽が頼んできた助けてというそれを実行すること、その為に五人組を探すことだった
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