海賊混合 (長編)
□〜第1話 月影の少女〜
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ある町に一人の少女がいた。腰には刀をたずさえ、長く伸びた紫色の髪をなびかせ、いつも一人で町を歩いていた。すると、周りから小さく話し声が聞こえた。
「ねぇ、この町に海賊が来たの聞いた?」
「あら、そうなの?危ないわねー…今は何処にいるのかしらね?」
「海岸にいるみたいよ、近づかないようにしましょ!」
少女はその話を聞き、話に出ていた海賊を倒そうと決めた。少女がそう決めたのはただ単に腕試しがしたいだけだった。
少女は、町外れの森へ行くと指を鳴らした。すると、木の上から忍者が姿を現したのだ。
「主、お呼びですか?」
「ああ、海岸にいる海賊について調べて来てほしい、出来るか?」
「承知いたしました」
忍者は、そう言い残し消えていった。
「ふふ…楽しみだな」
少女は笑みを浮かべ、また町へと戻ろうと足を向けた。
「おい、お前」