main

□赤い目
1ページ/2ページ

「んー、キドおはよう」
居間へ行くと、キドが丁度朝食を作っている所だった。
その後ろ姿に向けて声をかけるとキドはキッチンの方を向いたまま、おはよう、と返してくれた。
ちなみにユチルはまだ寝ている。
仕方ない。昨夜は久しぶりだったし。
「おいカノ」
「なーに?」
ふと、キドが手を止めて顔だけこちらを向けた。
「お前、またやったのか」
あぁ、
「やっぱり聞こえてたんだ。
言っておくけど、誘ってきたのはユチルだからね?」
「また能力発動か?でも本当にいい加減にしておけよ」
「うん、大丈夫大丈夫。“良い加減”で攻めてあげてるからさ」
クスクスと笑う僕。呆れるキド。
「ユチルの方にも負担がかかるだろ。
ただでさえ能力発動したら惑わされるのにお前があーゆー事するから余計に…」
そこまで言った所でガチャ、と音がした。
次へ

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ