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□確かなモノなど
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「き、キドさん!?あれ、これすっげぇやばい状況ですよね!?」
突如、シンタロー君が叫んだ。
目をそちらに移すと、視界に入るのは意識を失い、ぐったりとしたキド。
だがこちらもやばい。
マリーが、見てしまったのだ。ユチルの"赤い瞳"を。
「ご主人ー、何があったんですかー!?
ご主人が携帯置いていくから見えないじゃないですか」
「エネちょっと黙ってろってあぁもうやばいんだよ何が起こってんだ…?」
「シンタロー君落ち着いて。
取り敢えず、絶対ユチルの目見たら駄目だよ
AIにも効くのかは分からないけど確かな確証は無いからエネちゃんも気をつけて」
僕はそう言って、キドを抱えソファーの上にゆっくりと降ろした。
つらい事思い出したのだろう。
マリーはというと、幸い見た"惑い"は残酷なものでも無かったようで、
さっきから聞こえるうわ事はとても幸せそうだ。
「さて、これからどうしようか…」
呟いた、その時だった。
「…あ、俺………」
「キドさん!!よかった…」
キドが、意識を取り戻した。
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