□D.T.Y02
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「一年にすげえ奴がいるらしいぞ。」
夏休みも明け新学期も始まりしばらくした頃突然に
話しかけてきたのは花村陽介。
机に広げた教科書を鞄に仕舞いながら、目線だけを上げる鳴上悠。

「すごいって何が?」

「いやいや、テレビで昨日やってたんだけど
最年少の通訳とかでさ、6カ国語を流暢に喋るんだと。
そんで、覚えたい国の言葉を少しでも聞けば、あっと言う間にしゃべれるようになるんだとよ。」

「テレビに・・・。うちの学校にいるんだよな?」

「前にジュネスのフードコートでみかけたことあんだけどさ、学校では会ったことねぇんだよ。」


「なに?なに?二人して眉間にしわ。」

制服の上にグリーンのジャージを着ている里中千枝

「テレビの話し?」
方や赤いカーディガンを黒い制服の上から着ている天城雪子。

「テレビで報道された子がうちの学校にいるって話し。」
「その子って大丈夫なの?」

間髪入れずに、千枝が聞く。

「まだ何ともわかんねぇんだけど。」
「直斗君が報道されてからこの辺りで報道されたのって・・・。」

「一応注意は必要だな。明日は雨だから、テレビをチェック。」

四人は頷いてひとまず解散とした。

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