superjunior(キュミン)

□あなたにサラダ
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「ちょっと・・・ヒョン!どういう・・・」

台所に立って早速調理をし出したソンミンにキュヒョンが隣に立ち、批難がましく言った。
久々に二人でハンバーグを食べに行こうと準備をしていた矢先に、イェソンが二人の部屋の
扉をノックしたのだ。
キュヒョンはイェソンには見せなかったが、めい一杯不満げな顔をソンミンに向けている。
ソンミンは、苦笑しながら材料を刻んでいた。

「キュヒョン・・・思い出しなよ。朝リョウクがなんて言ってたのか」
「リョウク?」
「朝さ、リョウク言ってたじゃない。キムチチャーハンが食べたいって・・・」
「そういえば・・・」

朝食のテーブルについた時だった。
リョウクがテレビの番組にキムチチャーハンが写って、独り言のようにつぶやいたのだ。
その言葉を皆聞いていたが、独り言だと流していた。
が。
流せなかった男がいる。
それがイェソンだった。
朝のつぶやきを忘れずにいたイェソンは、自分で作れないキムチチャーハンをソンミンに作らせようと
虎視眈々と機会を狙っていたに違いない。
ようやくソンミンが帰ってきて部屋のドアをノックしたイェソンは、万事計画通りだと不敵な笑みを
浮かべて立っていたのだ。

「最近リョウク疲れてるからさ。食べたいって言ってたチャーハンがあったら喜ぶじゃない。
きっと、兄さん、リョウクの喜ぶ顔がみたいんだよ」
「だからって・・・」

キュヒョンは納得がいかない。
久しぶりだった。
久しぶりにハンバーグを食べに行く約束をして、準備をしていたのに!!
キムチチャーハンをリョウクに食べさせたかったら、イェソンが作ればいいのだ。
なのに、なぜ自分たちを巻き込むのかと不満で仕方がない。

「まぁまぁ・・・。ハンバーグはまたいつでも行けるしさ。
今日はリョウクのためにキムチチャーハン作って喜ばせてあげようよ」
「・・・」
「ね?」
「はい・・・」

ソンミンがそういうなら仕方がない。
キュヒョンはしぶしぶ納得してリビングへ向かった。
自分が居てもソンミンの手助けにはならないので、部屋でゲームの続きをしようと思ったのだ。
リビングに言い出しっぺのイェソンがいない。

部屋?

と思って覗いてもいない。

ソンミニヒョンにチャーハンを作らせておきながらどこにいった!!!

と、キュヒョンの怒りが沸騰しそうな時だった。

「ただいま」
「兄さん・・・一体どこに?」
「材料を買いに」
「え?キムチチャーハンじゃないんですか?」

キュヒョンはビニール袋をぶら下げて帰って来たイェソンをまじまじと見つめてしまった。
イェソンはすごく満足感にあふれた表情だ。

「俺はサラダを作る」
「その材料を買いに・・・・?」
「そうだ。」

にこやかに頷いて、イェソンはソンミンの立つ台所に去ってった。
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