∈main

□夜蝶に捕らわれて
1ページ/35ページ


「「それじゃあ、始めようか」」

「あ、その前に・・・」
「何?蒼樹くん」

今何をしているかというと、出来たばかりの俺の親衛隊についての会議だ。
とはいえ、休み時間にだけど・・・

急に白石先輩と三井先輩が来たと思ったら、
『親衛隊について説明に来たよ』
とそそくさと俺の机周りで会議なるものを始めてしまった。
まぁ、急に現れるのはいつものことなので慣れたけど・・・

「すいません、先輩・・・・・この方、どなたですか?」

白石先輩と三井先輩の横にはもう一人。
見たこともない人がいた。
制服からして3年生だということは分かるが。

「あー…自己紹介が遅れたな。俺は、3年の東雲だ」
「はぁ…」
「ちなみに、上総とは幼馴染で元親衛隊長してた」
「そうなんですか・・・あ、俺は」
「あぁ、篠原のことは噂でも上総からも聞いてるから知ってる」
自己紹介しようとしたら止められた。

まぁ、こんだけ騒がれてたら嫌でも分かるだろうけど。

「でも、先輩が橘の親衛隊って・・・」
他の先輩たちみたいに信仰してなさそうなのに。
「あ、誤解されても困るから言うけど、別に俺はアイツに対して好きとかないからな?
ただの幼馴染でライバルってだけだから」
「はぁ…」
「1人ぐらいはそういう奴がいてもいいだろうって上総が言うから、適当になってみただけだ」

にかっと笑う東雲先輩は橘と同じ雰囲気がした。
何だろうな・・・
うん、この学校にしては普通な・・・人?

「でも、その東雲先輩が何で白石先輩たちと?」
俺と東雲先輩の話を聞いていた琴音が不思議そうに先輩を見た。
次へ

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ