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□夜蝶に捕らわれて
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「そーそー。可愛い顔してんのに力は男でさ。
めちゃ痛いしメガネは飛ぶしさ」
ケラケラ笑って言ったら、
「馬鹿!何で黙って殴られんだよ!」
と怒りと悲しみの混じった何とも言えない顔で琴音が怒った。
横にいた貴文は俺にひっついてメソメソしている。
「いや〜、いきなり張り手されるとは思わないじゃん?
ってか、昨日の今日で右頬だし・・・痛くて泣くかと思ったわ」
「昨日は蒼樹が悪い!」
そーでっか。すんませんな…
「篠原が穏便に済ませたいと言うんで報告は上げていない」
「は?てめぇ、それでも風紀か?」
「お前には言われたくないな」
「ってめぇ!」
「隼人、止めろ」
高宮と神宮先輩って仲悪いんだ?
「まぁまぁ。んで、俺を心配した神宮先輩が保健室に案内してくれて、有村先生が手当してくれたわけ」
これで全部だと話したら、

「「「肝心なとこ説明抜けてんだろッ!!」」」

と怒られた。

「肝心なとこって言われても・・・
俺、湿布貼ってもらってベッドに無理やり寝かされたと思ったら、先生が無理に入ってきて「「無理やり入った!!?」」・・へ、あ、うん」
俺は間違ったことは言ってない。
けど、何だ?

「てめぇ!!!先公の分際で蒼樹に何てことしやがった!!」
鬼神琴音様が降臨なすった!!
「殺す…!!」
鬼神貴文様もご降臨だ!!
「俺よりも先に・・・!」
何故か高宮も訳の分からないことを言って般若みたいな顔をしている。

とっとりあえず、皆様…白目向いて怒んないでください。
ちびりそうなほど怖いんですけどぉ!?

「しのっち〜。そんな説明じゃあ、まるで俺がお前をヤッちゃったみたいじゃん」
「へ?ってか、思いっきりヤラかしたじゃん」

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


「「「有村ぁぁぁぁ!!!!!!!」」」
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