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□夜蝶に捕らわれて
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* * *
(神宮視点)



「はぁ!?」
「ね〜?驚いたでしょ〜?」

昨日は1日風紀向上会議で学校を留守にしていた。
その為、朝から市川から昨日の報告を受けていたわけだが・・・

「驚いたというか…一体何があったんだ!?」
市川の話が信じられず、俺は市川に詰め寄った。
「んふふ…今日の渚ちゃんってば、ダ・イ・タ・ンvv」

ベシッ

「ふざけるな!」
「いったぁ〜」
「詳しく説明しろって言ってるんだ!どうして・・・」

何がどうなって、生徒会の親衛隊が解散することになった?
何故、今さら篠原に親衛隊なんかが・・・っ


「…どうしたのさ、渚ちゃん」
「は?」
「そんな取り乱したりして・・・
親衛隊が勝手なことするのは今に始まったことじゃないでしょ?」
市川の言うことは一理ある。
親衛隊は風紀に隠れて制裁などとくだらない仕打ちをする。
「・・・」
「……そんなに篠原のことが気になる?」
「ッ!な、にを・・・」
「だってそうでしょ?
人嫌い、潔癖で誰にも興味を持たない渚ちゃんが、そんなに取り乱して…」
「そういうわけでは・・・っ」
ただ、何となく気になった。
それは、別に好きだとかそういう気持からではない。
多分。

「・・・ねぇ」
「何だ」
「渚ちゃん…篠原のこと好きなの?」
「!」

すぐに違うと言えなかったのは、ただ意表を突かれたから。
ただ・・・それだけだ。
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