Novels No1

□RHAPSODY〜4〜
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翌日。
町を出た三蔵一行のジープの中は何とも言えぬ空気が流れていた。何時もちょっかいをかけてくる悟浄は今日はとても静かである。八戒もまた黙々と運転をしている。三蔵は昨夜眠れなかったのか助手席で静かに寝息をたてている。
(何だぁ…この変な空気。何かあったのかなぁこの三人?)
一人不安気な悟空は心の中で呟いていた。
今日は思ったより早く町に着く事ができた。部屋を取ってから少し早めの夕食を取る事にした。何時もなら悟空と悟浄が取っ組み合いになって食事をして、三蔵のハリセンが飛んできて、それを八戒が宥める…という何時ものごく普通の風景が今日は無かった。思わず食べる手を止めて悟空は
「なぁー、三人何かあったの?最近おかしいよ?」
その言葉に三人は一瞬動きを止めた。
「何でもねぇよ。さっさと食え」
と不機嫌そうに悟浄は席を立ち自分の部屋に行ってしまった。三蔵もまた無言で新聞を持って部屋へ行ってしまった。残された悟空と八戒。悟空は心配そうに
「何かかったのか?」
と八戒に問いかけた。八戒は苦笑して
「ちょっと…。」
と答えた。
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