Novels No1
□I Need You
1ページ/9ページ
何時からだろう…。気付くと俺は何時もあいつを目で追っている。まさかとは思ったが…そのまさからしい。
あの時誓ったはずなのに
《もう誰も愛さない…》と
そう、あの雨の日、俺は大切な人を失った。ずっと師への尊敬だけで見つめていたのだと思っていた。
ずっとそう思っていた。
けれど…
あの人を失って初めて気付いた。
あの人を師以上に思っていたのだと。
絶望的な喪失感…。
守る事の出来なかった自分への嫌悪。
生きていく事の意味すら分からなくなった。
だから《もう誰も愛さない…》
そう決めたはずなのに…。