Novels No1

□Key-2-
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空が白くなり始めた頃、寒さでふと目が覚めた。

「寒っ…」
寒さですっかり目が覚めてしまった。
いつの間に眠ってしまったんだろう…。
時間は5時過ぎ。だがちゃんとベッドで寝ている。昨夜悟浄に起こされたのはなんとなく覚えているが、自分でベッドに横になったのだろうか。
今一つまだハッキリしない頭で考えても分かるはずもなく、取りあえず煙草に火を付けた。
ふと離れた隣りのベッドに目をやると未だに寝ている悟浄が目に入ってきた。
そっと近付き顔を覗きこんで見ると、子供の様に寝顔に
「ガキみたいな寝顔しやがって…。」
自分でも知らずと穏やかな顔になる。
顔にかかった深紅の髪をそっとかき上げてやると、心臓が高鳴る。
「チッ…。」
舌打ちをして、ため息をつくと三蔵は風呂場へと消えて行った。


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