小説部屋

□ミッションコード;M
1ページ/4ページ




部屋の空気にピリピリとした緊張感が走る。

マリアは部屋の真ん中で愛用のフェイズガンを両手で構え、集中力を研ぎ澄ませる。


―――まさか自分の部屋でここまで緊張しなければならなくなるなんて…

マリアはそう思いつつ、標的が現れるのを待っていた。





―――そう、あれはブリッジで今後の打ち合わせを終え、自分の部屋に帰ってきた時だった。

…部屋に侵入者を発見したのは。

私はすぐに侵入者に向かってフェイズガンを発射したけれど、動きが素早くて当たらなかった。

その後侵入者は物陰に隠れたまま、出てこない。

そして今も、私は部屋の中心でフェイズガンを構えたまま、侵入者が出てくるのを待っている。





しばらくして、部屋の隅から気配を感じ、マリアは即座にその方へ体を向けた。

そしてマリアが振り返ったのとほぼ同時に侵入者が姿を現す。


ドンッ!


マリアは再び侵入者へ向けてフェイズガンを発射した。

流石にいつも戦闘で使っている焦点の設定では艦内を破壊しかねないので、出来るだけ威力は弱めてある。

だから標的にピンポイントで命中させないと、決定的なダメージは与えられない。

それでも侵入者はマリアの銃撃をかわし、逃げまどう。
次へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ