小説部屋
□悪戯or菓子?
1ページ/8ページ
ある日の夜、宿屋の一室の前に、何やら怪しい格好をしたソフィア、スフレ、ロジャーの姿があった。
「じゃあ行くぜ!せ〜の…」
「「「トリック・オア・トリート!!」」」
三人分の元気な声と共に、ドアが勢いよく開けられた。
部屋の中にいた青い髪の女性―マリアは突然の訪問に驚き、思わず目を見開く。
「な…何なの?
おまけにその格好は…」
部屋に押し入ってきた三人は、それぞれが見慣れない格好をしていた。
ソフィアは黒と白のトーンが印象的な服を、スフレは何やら黒い翼を背中に付けた服を、ロジャーは虎縞の小さな服を着ている。
「さぁ姉ちゃん、早く例のブツを出しな!
でないとイタズラしちまうぞ!」
「何なのよ、例のブツって!」
ロジャーの台詞を聞いてもなお今一つ事情が飲み込めていない様子のマリアに、ソフィアはこう尋ねた。
「マリアさん、今日は地球歴で何月何日でしたか?」
「え…10月31日だけど…」
「じゃあ今日は地球で何の日だったか知ってますよね?」
そう言われて、マリアはソフィア達の格好の答えをようやく理解した。