緋弾のアリア最高の相棒 ―THE BEST PARTNER―

□第10弾
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まずは牽制だ……

右腰のワイヤーを壁に食い込ませて飛び上がった。
ブラドが見上げてくる
空中を飛びながらデザートイーグルを2丁を3点バーストで放つ。
目玉模様3つに直撃するがわずかな時間を得て弾が弾き出される。


「無駄だ桂木」

ああ、そうだな。
ブラドの嘲笑に同意しながら再びデザートイーグルを3点バーストで放つ
再び、目玉模様に命中する。


「ほぅ……法化銀弾、ホーリーか?ガキが大層なもん持ってやがるな。だが、俺は銀も克服済みだ!」

はぁ〜それは無いんじゃない。
再び、出てきた高価なホーリーを見ながらオレは左腰のワイヤーをポールに巻き付け、ターザンのように屋上に降りて走る。
ブラドの後方だ。
こいつを沈める方法は一つ……同時に4点を破壊するしかない。

さっさと決めさせてもらうぜ、吸血鬼。
牽制に、デザートイーグルをフルオートで撃ちながらブラドに走りながら虎鉄を抜く。
だが、ブラドは牽制にひるまず、5メートルはあろうかという携帯基地局アンテナを屋上からむしりとったところだった。
おいおい、反則だろ……それ。


「人間を串刺しにするのは久しぶりだな桂木ぃ」

ごっと、横殴りに振るわれたヤリを飛んで交わす。


「知るかって、うわ!」

ブン!

うおっ!あぶなっ!これに当たったら怪我じゃ済まないだろうな、だけど……

それでもオレはさらに、接近する。
デザートイーグルをしまいながら完全に油断しているブラドの懐に潜り込む。


「隙だらけだ……」

ザシュッ!

逆手の居合いのモーションから振り抜いたそれはドサッとブラドの両腕を切り落とす。


「おっ?さすがだな」


「ふんっ……まだだ」

オレはブラドの腕が復活する直前にに肩の筋肉の部分にKM2000ナイフを投げ、肩の筋肉が再生するのを阻止し動かないようにした。


「ガハハハッ!さすがだな桂木ぃ!」

ブラドが声を上げる。

数トンはあるかというヤリが地面に落ちていく、だがオレは焦らずにますます冷淡に冷静になってゆく。

左手は筋肉の再生を防いだが、右手は少し再生が早かったようで動かなくすることができなかった。だがそれで十分


「あばよ吸血鬼」

両肩、右脇腹そして、胸の中央にレイジングブルの不可視の銃弾(インヴィジビレ)で法化銀弾(ホーリー)をうちこんだ。


「ぐ、ぎゃああああああ!」

断末魔の咆哮をあげてブラドが地面に仰向けに倒れる。


「シュウ!」

アリア達の声が聞こえるがなんだ?あっけなさ過ぎないか?記憶のブラドがこんなに簡単に倒せるものか?
嫌な予感がして、後方に飛ぼうとすると


「おしかったなぁ桂木ぃ」

こ、こいつ……
筋肉を締め付けてギリギリのところで弾を止めたのか、さすがブラド、と言うべきか……

ドンッ!

一瞬の隙をつかれ、タワーの端まで蹴り飛ばされた。

ミシッ!

「クッ!!」


「シュウ!」

アリアが駆け寄ってくる。
何とか両腕でガードをしたが、さすがブラドだな、あ〜あこりゃ左腕にヒビ入っちまってるな、てか右腕なんてこれ、ぜってぇ折れてる。


「シュウ!大丈夫なの?」


「オレは大丈夫だ、それよりもアリア、4つ目が見つからない」


「そ、それよりあんた今、何したの?マズルフラッシュと発砲音が聞こえたけどいつ撃ったの?まったく見えなかったわ」

ん?ああそれは……


「不可視の銃弾(インヴィジビレ)、だよな?シュウも使えたのか」


「ああ、キンジ。っても……」

起き上がるブラドを見ながら舌打ちする。
片腕が使えないのに化物だな……
これじゃ倒せないな。
オレの手で決めたかったが仕方ない。


「アリア、キンジ力を貸してくれ。4つ目を見つけて4点同時攻撃で決める」


「分かったわ。でもあたし、実はもう弾が2発しかないの。たがら、同時攻撃の時は撃てって言って。それまで弾切れしたふりをする」


「ホームズ4世。おめぇもリュパン4世と同じようなホームズ家の欠陥品みてえだな。うさぎみたいにすばしっこい射撃の腕はともかく初代ホームズの推理力がまるっきり遺伝してないと聞いたぞ」


「それが何?遺伝、遺伝って粘着質ね。たまにいるのよ。そういう家系マニア。あのねぇ。あんたは遺伝子の書き換えと才能だけで強くなったみたいだけど人間は遺伝子だけじゃきまらないのよ。先天的な遺伝は確かに人間の能力をある程度決めてしまうわ。でも人間はそれ以上に努力や鍛練で自分後天的に高める事ができるのよ!理子に何も遺伝してないって言うんなら、あの子はその生きた証拠だわ」

理子……聞いてるみたいだな


「現にブラド…今、お前が相手にしてるオレは5年前より遥かに強いだろ?」


「ああ?変わんねぇよクズはクズだ」


ずいぶん偉そうな事言ってくれるじゃない。


「まあいい、雑魚が群れをなして強気か桂木?だが、ホームズ家の人間が欠陥を補うパートナーがいるときは気を付けろときいたんでな。1人減らすか」

ギロリとブラドがキンジを見る。

まさか!


「ワラキアの魔笛に酔え」


「キンジ!耳を塞げ!!」

ビャアアアアアアアヴァイイイイイイイイイイイイイ!

その咆哮はランドマークタワーを震度させるほどの大音量だ。
街にも聞こえたはずだ

ぐらぐらしながらなんとか息を整える。


「ど、ドラキュラが吠えるなんて聞いてないわよ」

尻餅をついてたアリアが震える膝で起き上がってきた。


「嘘だろ……な、何で?」

遅かったか、キンジのヒステリアモードはとけているようだ。
ヒステリアモード破り……暗示破り……先に注意しとくべきだった。

ブラドが勢いよく近づいてくる。


「キンジ逃げろ!」

キンジに近寄ろうとしたがオレはがくりと膝が落ちる。
くっ、今の咆哮で三半規管をやられたか……
ブラドがキンジに勢いよく蹴りを繰り出してきた。
日本刀を盾にぶっとばされるがキンジはアリアがかばったらしい。
よし、ワイヤーで……っ!

オレの視界にキンジが見える。
オレのようなワイヤーがないキンジは落ちるぞ


「キンジ!」

携帯用のワイヤーを投げてキンジに巻き付けると渾身の力で引き寄せ屋上に蹴り戻す。
屋上に戻ったキンジにほっとしながらランドマークタワーの虚空に投げ出される。


「えっ?」

言うまでもなく地上に叩きつけられたら即死だ。

右手のワイヤーを発射して戻ろうとするが折れてるため上手く発射出来ない、左手のワイヤーも試してみるがこちらは反応しない……クソ!さっきのブラドの蹴りでいかれたか。

ち、チクショウ……こんなとこでオレは死ぬのか?
みるみる遠ざかる空を見上げると屋上から飛び降りる影があった。
あれは理子……?

理子が必死に手を伸ばしてくる。
オレも必死に手を伸ばす。
数度触れ合い空中で手を繋ぐと理子は改造制服をひっぱるとそれはいつかみたパラグライダーに変わる。
空中を滑空しながら


「助かったよ理子。にしてもどうするかなぁ?」

理子に髪で体を支えてもらったので空中で腕を組んでオレは言う。


「このまま、逃げようシュウ!ブラドにはやっぱり勝てない!」


「逃げないよオレは」


「で、でもブラドには……」


「ここで逃げたらもう、オレは自分が許せなくなる。理子はいいのか?」


「え?」

ぎゅっと理子が唇を噛む


「シュウ……」


「倒すんだ奴を。倒さない限りオレも理子も前に進めない。ブラドを倒して自由になろう理子!」


「やっぱり、シュウは理子のヒーローだね……シュウ……私の名前を呼んで」


「理子」


「呼んで!」

ああ、何度でも呼んでやるさ。

「理子ぉぉ!」

理子の目が戦闘狂の目になる。
オレも冷淡に、そして冷静になっていく。


「そうよ……私は理子!峰理子よ!」

パラグライダーが上昇していく。


「どうするのシー君?ブラドの4つ目の弱点は……」


「それについては昔馴染みに教えてもらった」

そう、戦闘中可能性を考えて狙ってみたんだ。


たしか、ブラドは口を庇う動きを一瞬だがした。

つまりあいつはブラドの弱点を知ってたんだ。


「理子、銃はあるか?」

これは過去を断ち切る戦いだ。理子にもブラドと戦わせたい。

「うん、あるよお母様と同じとこに隠してる」


「よし、まずはキンジとアリアを回収して説明して攻撃に入ろう」


「うん!」

キンジをかばいながら戦うアリアが見えてきた。
さあ、ブラド次で決めるぞ!










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