Main novel
□ドラッグ・ブラザー《序》
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寒川 真也。身長180センチ。
なんでオレこんな事してんだろ。
てか、こんな仕事受けなきゃ良かったかも。
今俺の前をわたわたと走り回るスタッフ達。その存在さえもイラつく。
「くそ…」
「なんか、言った?真也。いい?あんたの初めての受けなんだからしゃんとしなさいよ?」
分かってるつーの。
俺はAV男優だ。
いつもは攻めだが今回ばかりはどうかお願いします、とのオファーで仕方が無くオファーを受けた。
攻めは楽だ。ただ腰を振って、設定によって鬼畜な言葉をふっかけたり、優しい言葉みたいなモノを言えばいい。
受けは色々大変だろう。
みてて分かる。
あんな激しく訳も分からない言葉を喘いで。
良くできるよな。