短編とか

□一緒が良いの。【家三 ほのぼの甘】
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「やめ、やめろッ入ってくるな暑苦しい!!」
「一緒にお昼寝したいぃいい!!」
家康は童のように駄々をこねながら私の布団に入ってこようとする。

なんで私が真っ昼間からこんな逞しい男と寝なければならないんだ。
嫌に決まっているだろうが。
「私は疲れているから休息を取るために昼寝をするのだ!大体貴様は疲れてすらいないだろうが!!」

「ワシだって大阪城までの長い距離を飛んでくるのすごい疲れたんだぞ!!?」
何故か逆ギレを喰らった。

「どちらかというと本多の方が疲れると思うのだがな…」
「いやぁ〜、忠勝は燃料さえあれば…げふっごほっ滅多な事じゃ疲れないんだぞ!!」
……私は何も聞いていなかった事にしよう。

しばらく攻防戦が続いた後。


ふと、家康の手が止まる。
(…諦めたか)

「…う〜〜〜っ、みつなりぃ……」
「……っ!!」
極稀に、こいつはこんな風に甘えた声を出して私を惑わせる。

肉体こそ私よりずっと逞しいが、顔はまだあどけなさを残したままで幼い。

そんな可愛らしい顔で、上目使いで見つめられて、揺らがぬ奴など居るものか……!!
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