短編とか

□たまにはね。【三家 R-15】
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「く、ぅん……〜〜〜ッッ!!」
唇を塞がれてくぐもった喘ぎを漏らしながら、三成はワシの手の内に精を吐き散らした。

ぬらついた白く熱い液体を啜り、上気した頬を伝う雫も舐め取る。
「……いぇあす…っ、ん…」
最後に、薄く開いた唇に接吻を落とす。
いつも三成は、この一連の処理を恍惚とした表情で眺めている。


「…は…っはぁ……」
其れが終わり、荒い息を吐きながら彼はぐったりと華奢な身体を横たえた。



「……家康」
息を整え終えた三成が、尋ねてきた。
「ん?」
「貴様がいつも私にしている事を、自らにして欲しいとは思わないのか?」
三成にしては、なんとも唐突な質問だ。
「…さぁ……考えた事もなかったなぁ」
「はぐらかすな。して欲しいのか否かだけを答えろ」
つい先程までおなごの様な声で喘いでいたとは思えない高圧的な態度。
…すっかり本調子に戻ってしまったらしい。


「や、あ、その……してほしくない訳じゃ、…ないぞ?」
嘘を吐く必要も無い。
率直で、正直な答えを述べた。
「…そうか」
何故か納得した様子で彼は呟いた。
そして身体を起こし、


とん、とワシの肩を押した。


「う、えっ、三成……!?」
見事に不意を突かれてしまい、起き上がろうとする前に上から覆い被さられる。
「……っ、たぁ!!」
そして畳で思い切り後頭部を打ってしまった。
「大丈夫か?」
悪びれる様子は欠片も無く、ひやりと冷たい三成の声が降ってきた。
「…っだ、誰の所為だと思…っ!!」
答えを遮る様にしゅるん、と音を立てて帯が解かれ、内腿の辺りに細い指先が這わされる。


味わった事の無い、感触に。
ぞくり、一瞬の甘い痺れが広がった。


「みつな……三成…!? っ、や…ッ!」
「…くくっ……もう、こんなに硬くなっているでは無いか…
ぬちっ、と淫らな音が響き、熱い肉棒が握り込まれる。

「私を抱きながら興奮したか……淫乱が」
淫乱だなんて言葉を三成に言われたくはないが、興奮していたのは事実だった。
艶っぽい声で囁かれる度に、耳まで性感帯になってしまったかのように身体が震えた。
「あっ……っうぁあッ…!!」
ゆるゆると、焦らす様に扱かれる。

…いつもワシが三成にしている事だ。
「ひっ、んん!…っ…! あぅ、くッ……!!」
指を動かされる度に声が出てしまい、其れは、とても自分の物だとは思えない程に甘くて、妖艶で。
「ふっ…はぁんんっ…!みつなり……っあぁ!」
「…っん…待て、舐めてやる……」


「……え… !!…ひぁあっ!!?」
刹那。
熱い粘液の感触が伝わり、思わずびくりと身体を震わせた。
「ふっ…!!うっ、うぅ、やらぁっ…!」
ワシのものを、三成が咥えて…!?
「こうして欲しかったのだろう?」
「や…っでも、駄目… っっ!!」
「いまはら…はにをはひるひふようああう……」
“今更…何を恥じる必要がある”と言いたいらしい。
「っは…恥じてゆ訳じゃないんらみふなりっ……」
…あぁ、もう上手く呂律が回らない。
そんなワシの事なんかお構い無しに、三成は口淫を続けている。
「……此処も弄っておくか」
彼が思い付いた様に呟く。
「え…っう、ぁあっ!?」
今度は、俗にいう“下の口”を舐め始めた。
いつも自分がやっている事とは云え、その羞恥は尋常ではない。

「や、…っひぃ、んんんっっ……!」
予告も無しに、指が蕾に入れられる。
三成の指が細いこともあって、難なく入ってしまったからなおのこと恥ずかしい。
前も後も、同時に弄られて。


「ひゃ、あんんっ……!!!」
快感に、脳まで支配されそうな。
そんな感覚。


「…三成、っみつな、りぃい…っ!!」
いよいよ目の前の景色が白くなり始め、名を呼びながら本能的に彼の頭を掴み腰に押し当てる。
「ん、ぁは…っ! ひ………っ!!!」
「んぅ、うぅっ……!!?」

…そのまま、三成の口内で果ててしまった。







「………で、どうだったのだ」
嗚呼、まともに三成の顔が見られない。
「……何がだ?」
視線を逸らしたまま答える。

「…また、して欲しいか?」
「………っ…」




嘘を吐く必要は、無い。




「…あぁ」



…こんな事を軽々しく言った、ワシが悪かったんだ。
このあとワシは五回程“抱かれ”、文字通り精根が尽きてしまうのだった。



終.
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