短編とか

□時はときに、孤独さえも蝕む【三家 グロ・R-15】
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それからと云うもの、私は政務の合間を縫って家康が“居る”離れへ通った。



出来るだけ、多くの日数を。

出来るだけ、長い時間。


貴様と、共に居たいから。




彼の世話は、家臣に頼んでいる。
私が離れへ行ける時は事前に伝え、その日のみ休ませている。
私が、世話をするからだ。

命じた時にひどく驚いた顔をされたのだが、生かして置きたいのだと理由を説明すると更に驚かれる。
気は確かですか、と幾度も尋ねられた。


どうせ捕虜にもならないし、__何より私が、あいつを好きだから。

なんて言ったら、きっとまた驚かれるか。





其れは私が、家康に会いに行き、服を着替えさせていたときだった。

(…また、染みが……)
どれだけ新しい服を着せても、同じ箇所に茶褐色の染みが出来るのだ。
普段世話を任せている家臣に尋ねても、青ざめて何も言わなくなってしまう。
(…泥か?)
特に気にする点でもないから、放っておくことにした。





だがその染みの香は、私が良く知った…



___鉄の香…
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