黒子のバスケ-短編-

□懐かしい記憶
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黒子の探し人は屋上にいた。

「火神君どうしたんですか?お昼時間なのにご飯もあまり食べずに…」
珍しいですね?と黒子は火神を見下ろした。

「んあ?黒子か」
「何かありましたか?」
「なーんかよ、アメリカ行く前に親に連れてってもらったとことか思い出してたら、気になってよ」
火神君がアメリカ行く前…どんな子だったんでしょうか?なんか聞いてみたいかも。

「で、何を思い出したんですか?」

火神は黒子が喰いつくと思わなかったが、思い出したことから話し出した。

「今でもそこがあるかどうか解らないんだ。ただ昔、ほんとガキの頃に連れてってもらった吉祥寺の事なんだ」

吉祥寺なら今でも人気の街だし、一体何が気になるんですかね。逆に気になります(`・ω・´)!


「肉屋のメンチカツとか」
メンチカツ?

「多奈加亭のシフォンケーキとか」
シフォン、ケーキ?

「ドナテロウズのアイスとか…あ、ここはカップに3種類入れてくれんだけどお前なら全部バニラにしそうだな」
それは…あり得ますけど。そこは…

「あと」
まだあるんですかっ(; ̄Д ̄)

「北欧料理が旨くて」
北欧料理?

「他にもいろいろ連れてって貰ったんだけど、あとは思い出せなくてよ」

「他は知りませんが…ドナテロウズは昨年閉店したと聞いてます。確か猫がいるアイス屋さんですよね?火神君の言う北欧料理のお店が僕の知るお店なら、もうないですよ。ただ、そこでシェフをされてた方が吉祥寺にご自分のお店を出したので、そこならすぐ行けますよ」

「えっ?」

「確かオーナーさん長野に行っちゃったんでしたよね。昔…僕の両親が20年前に店内で、料理とシェリー酒のあまりの美味しさに「旨い旨い」と連呼し感動し、帰りにパンをお土産に貰ってきたっていまだに聞かされます」
「黒子…」

「そこはランチなら1、500円からとリーズナブルなので敷居も高くないです」
「一緒に行ってくれるのか?」
「勿論です火神君っ!僕達は相棒でしょう」
「…黒子…」
「火神君の奢りでお願いします」
「…はい」


それにしても、火神君の記憶は見事に食べ物だらけでしたね┐('〜`;)┌


-END-

黒子の両親のお話は、私と友達の実話です。ビニール袋に沢山パンを入れてくれて、お土産にどうぞって(笑)…長野は遠いよ(。´Д⊂)

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