黒子のバスケ-短編-
□シュガーラスク
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「うわぁ〜コンビニより種類豊富〜」
【シュガーラスク】
「良かったね、敦」
「うん。味は定番ものばっかりだけど確かに沢山ある〜!」
今日は室ちんと街までお買い物。
100円ショップでお買い物。
まいう棒をお買い物〜♪
室ちんが教えてくれた。『敦の好きなまいう棒が、100円ショップに沢山あったよ。味は…どうだろうね』って。
明太子・チーズ・サラダ・サラミ・てりやき・豚キムチ・たこ焼き・チキンカレー・牛タン・コーンポタージュ・とんかつソース・ピザ・チョコレート・マーボー・黒糖・なっとう・きりたんぽ!!
「マジすげぇし」
紫原はどんどんカゴに放り込んでいく。大きな掌に持てるぶん、カゴに放り込んでは次の種類をまた掴み放り込む。
「敦…買い占めする気かい?」
苦笑いしながら氷室は紫原に問いかければ「出来ればやりてぇし」と返ってきた。
しかし哀しいかな、紫原は高校生。
親の仕送りのお小遣いを遣り繰りしている高校生。
使える金額には限度があるのだ。
最後のまいう棒に手を伸ばそうと味を見ると、そこには“シュガーラスク”の文字が。
会計を済ませ氷室と外へ出れば、すぐさままいう棒を開ける。
袋から無造作に取り出したその味は“シュガーラスク”。
「穴が空いてないし…」
「クス…本当だね」
ほろ甘いサクサクした砂糖菓子。
紫原の脳裏に1人・・・空色の瞳で、自分を見上げてきたちっさい人間を思い出した。
サクサクサクサク…すぐになくなってしまった事を残念に思いながら、また袋からまいう棒を取り出した。
今度はしっかり中身を見て取り出したその味は、シュガーラスク。
甘くて細くて中身がギュッと詰まったシュガーラスク味。
まるで黒ちんみたいだな、と紫原は心の中で呟いた。
「どうかしたのかい、敦?」
「うーん?なんでもなーい」
そうして二人は寮へと向かい歩いて行った。
―その3日後―
「黒ちんに逢いたいなー」
サクサクサクサク…ビリリッ…サクサクサクサク
「…敦…黒ちんて誰かな?それよりソレはどうしたのかな?」
「室ちんうるさいしー」
紫原は黒子を懐かしむあまり、まいう棒シュガーラスク味30本入りを5袋購入してきた。
「黒ちん食べたいなー(´ρ`)」
「いや…敦?…黒ちんは食べちゃダメだろう(-"-;)」
-END-
ダイソーにうまい棒の種類が沢山あって、たまに買いに行くんですよね。