黒子のバスケ-長編-

□ギフト-なみぃ様へ-
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※『』は猫黒子の台詞です。

どこかから舞い降り届いた一通の手紙。その手紙には《黒仔猫一匹譲ります》…と言う管理人からのものだった。

「どうかしたんですか?」
『一匹、里子に出すことになりました』
「え?そんなこと出来るんですか?」
『君達にも渡したでしょう?火神君の抱いてる子が証拠です』
「里子…ってなんだ?黒子(-_-)」
『ここの仔猫を預けて育ててもらうんですよ、火神君』
執事黒子は穏やかに笑って火神を見詰めた。

【ギフト-なみぃ様へ-前編】

ここは、猫耳&猫尻尾の付いた黒子猫による黒子猫だらけの世界。
最近また1匹増えた為、この世界に黒子猫はマスターである執事黒子を含めて18匹。
本来ならばもう1匹いたのだが、その仔猫は火神のもとへ宅配されている。

今日は黒子と火神も徠我を連れて里帰り。そして着いて早々火神は大小様々な黒子猫に囲まれ、鼻の下を伸ばしながら料理中…まるで家政婦ばりに働いていた。

「…管理人て、あの汚部屋に犬と住んでる?」
『そうです。その汚部屋に住んでる管理人に、初めてコメントくださったのが今回仔猫をお届けする“なみぃ様”です!』
「・・・なみぃ様、管理人に慕われてお気の毒に(。´Д⊂)」
『最低1日1回は訪問するストーカーっぷりですからね。向こうの火神君が穢れたらどうしてくれるんですかっ(*`Д´)ノ!!!』
「全くですヾ(`ロ´)ノ…で、どの子を贈るんですか?」
『向こうはとても環境が良いので先日届いたばかりの仔猫にしようかと…』
「環境…良いんですか?」
『最高に良いですよっ!愛されてる〜って感じが伝わってきます(`・ω・´)キリッ。なので目も開いてない仔猫でも、なみぃ様の所は誠凛の皆さんもキセキの皆さんも他の学校の皆さんもとても良い方達ばかりなので、可愛がって頂けると思いますっ!』

『「羨ましいですよねぇ」』
2人同時に溜め息ついて見つめあう。

「・・・」
『・・・』
自分達も火神君連れてお引っ越し一緒にしたい…とか思ってしまった二人で御座いました。

「あ、えっと、あのベビー用バスケットに入れて贈るんですよね?」
『あ、はい。もうじき宅配便が来るのでそれで送ります』
そこへ調理を終えた火神が、徠我を抱き肩や腕に仔猫をぶら下げながらやって来た。

『おや火神君、モテモテですね(*^^*)』
「火神君、徠我君寝ちゃったんですか?(*^^*)」
「お、おう。あと昼飯もうすぐ出来るぞ?」
(猫と人間とは言え黒子2人並んで笑うと強烈なインパクトだ・・・ヤベ、心臓煩ぇっ)
そんなドキドキしながら顔を赤面させている火神を見て、周りにいる黒子達は“なにこの火神君可愛いっ”と悶えた。
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