空月に舞う燕

□第一話
1ページ/1ページ

朝起きて鍛練している時、父上(敦賀忍軍の現長)に呼ばれ訪れると、そこにはたくさん文が鎮座していました。


『あ‥あの、父上?』
「なんじゃ」
『その山は何です?(すごい光景だ)』
「うむ‥、お前宛ての文じゃ」
『いや‥文は分かりますが、何故?』
「話すのは簡単じゃ‥一度目を通せ」
『(嫌だ、とは言えない状況なんだけど!!)』
「いいな」
『‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥はい』


渋々と言った感じで返事を返す。
所謂この文の類は"俺の忍になれ"的な内容です。

沢山ある文の山から一つ取り出し読む。
読んでいくにつれなんていうか濃いな〜と思う。大抵の文の内容はありきたりな物ばかりで、僕を惹きたいならもっと良い言葉が欲しいと思う。






*****






最後の文に手を伸ばし紐を解き、内容を読んでいく。


この文は何故だか惹かれる物があった、それに忍相手に丁寧だと思うよ、だって忍に対してみんな大ざっぱでしょ普通は‥道具としてしか見ていないんだもの。

それで気になって父上に返事を出して貰った(その時に「珍しいな‥」と言われたが)。

父上が文の返事を出して三日後、相手からの文が返ってきた。内容は「其方に文が着いてから二日後に会いに行く」と書かれていた‥それと「楽しみにしている」とも。






[執筆:2013/06/26]

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ