ロイエドonly
□私事
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「あれ?大将、久しぶりだなぁ〜」
あれから闇雲に司令部内を歩き続けていたらハボック小尉に声をかけられた。様子のおかしい俺を気遣ってか仮眠室に連れてかれた。
◇◆◇◆◇◆◇
一番奥のベッドに促されそこに素直に腰掛けると俺は俯いた。
「……‥‥。」
「…で?大佐と何があったんだ?」
「えっ!?」
いきなり確信をつかれて動揺してしまうがすぐに平静を装いぶっきらぼうに言い放つ。
「…何が?」
「いや、大将が元気ねぇから大佐絡みかと…違うのか?」
隣のベッドに座った小尉は俺と向き合うとポケットから煙草を取り出し火をつけた。
飄々としてはいるが小尉は案外勘がいい。
俺の変化にすぐ気づいてくれる。俺の兄貴的な存在だ。
「何で俺が大佐なんかと何かなくちゃなんねぇんだよ…‥」
優しい小尉でもこればかりは頼れるわけはなく。少しの気恥ずかしさに語尾が小さくなってく。
これじゃバレバレじゃん!!俺ッι
「ま、別にいいけど。」
それから15分くらい沈黙が続いた。何をするわけもなく小尉はずっとそばにいてくれた。それが少しだけ嬉しくて、さっきまで悲鳴をあげていた心が温かくなってきた気がした。
「…‥小尉、ありがとう…‥」
少しだけ楽になったら自然と声に出していた。それが恥ずかしくなってすぐに俯く俺に小尉は柔らかな笑みを零した、がそれがすぐ悪戯っぽい笑みにかわる。
「…‥大将のためならなんだってするぜ?」
「んなッ!」
俺は思わず赤面してしまった。