▼main
□pain,
1ページ/2ページ
此処からでは見得無い、見得る筈も無い。
幾つ夜を越えても、もう君には会え無い。
嗚呼判っていても。
─────────pain,────────
ねぇ、どうして。
どうして返事をしない?
ねぇ、どうして。
どうして此方を見ない?
ねぇ、どうして。
どうして君の瞳が無い?
自身の問いに答える筈の無い相手は唯空虚な瞳で私を見るだけ。
嗚呼、どうして。
君は私を護ってくれたというのに。
私は、未だ君にしてやりたかった事が沢山あったのに。
頬を流れる涙は私の物なのか君の物なのか。
此処からでは見得無い、見得る筈も無い。
幾つ夜を越えても、もう君には会え無い。
ねぇ、君は其の雲の向こう側でどんな歌を歌う?
其を君に聞く事も叶わ無いけれど。
嗚呼、もう君は此処には居無いんだね。
本当に居無いんだね。
歩む道が違ってしまって。
二度と笑い合う事は無いけれど。
君の歌に答える様私も口ずさむ。
「…Now you're gone,You left your song.What can I do with this pain?」
私も全てを終えたら、土産を持って其の雲の向こう側に。
だから、其迄は。
「……I hope you're smiling down…」
fin.→