ハイキュー!!

□ハイキュー!!5章
2ページ/11ページ



第2セット


烏野はローテーションを2つ回してのスタート



あの変人速攻のびっくり感にびっくり慣れしてきた7番くんと翔陽とのマッチアップを避けるためだ。



その作戦も功を奏し、今の点数は12対10で烏野がリードしている



でも、このびっくり感も時間がたてばまた薄れていく


仮にこのセットが伊達工にとられて3セット目にもつれ込むことになれば、こちらの戦況は一気に不利になる



翔陽が前衛に居ない間、伊達工といかに戦うかも問題になる



翔陽の囮無しで、どれだけ戦えるかが勝負の分かれ目になるだろう



ガガンッ



「ドシャット…!」



旭さんのスパイクは先ほどから完全にマークされているせいで止められてばかりだ



ここを凌いだら勝機は見えてくる。この前の試合では潰されたかもしれない、だけど



『旭さん…!!』



私の声に気付いて、こちらに顔を向けた旭さんと目が合う



――うん。大丈夫。


まだ"折れてない"。




そして、烏野も波に乗り相手のミスもあり、ついにマッチポイントまできた



このボールが相手のコートに落ちれば私たちが勝つ



「月島!!」


ボッ


「作並!!」
「はい!」



蛍のスパイクはコースはいいのだが相手にはもう警戒されているようだ


相手のチャンスボールを今度は田中さんがレシーブする



「東峰さん!」
「オオ!」


この苦しい状況でやはりボールはエースである旭さんに自然と集まってくる


なんとか、最後の一点は…



だが、さすが鉄壁
あの旭さんのスパイクを弾く


ただドシャットを免れたのだけは幸運と言えるだろう



なぜなら、がら空きと思われた後ろのゾーンでは既にノヤさんがボールを追いかけていたからだ



ボッ



「「「上がったァアアア!!」」」




.
次へ
前へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ