パイレーツ

□名前をつけて(ゾロ)
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突き動かされるままに身を任せれば、ベッドヘッドに頭がぶつかる。
痛みのために歪んだ顔を見逃がさずに、体を引き寄せ起き上がらせてくれる、大きな手。

こんな優しい手を持っていると気づいた時には遅かった。
体だけのはずが、魂ごと持って行かれちまった。


「わり、痛かったか?」
「へ、いき…っん、はぁ」


そして再び始まる律動。









愛してる、そんな言葉は必要ない。
二人はひたすら欲望のために体を重ねて求めあった。

若い体をもて余しすぎたのだ。
この剣士は信用できない女に自分のモノを触らせるなんてまして咥えさせるなんて危ないマネは出来ないという。そんなリスクを冒してまで女を買う気にならないと。



だからというわけではないんだろうけど、いつからか、こんな関係に。

それでも初めてのときは、サンジにとってはちょっとした優越感だった。
「海賊がり」と恐れられるこの男が。
自分の体を愛撫し、興奮し勃起する。

そして、そこに手を触れることも許されたしゾロはひたすらサンジの体を欲しがった。それがサンジにとって特別なことのような気さえしたのだ。




しかしおかしな関係は終わりも見えなくて。気づけばなんだか心にぽっかり穴が開いていた。
気付いてしまえば簡単で、生まれてしまった恋と言う物がサンジの心をむしゃむしゃと食べ始めたのだ。
切なさと言う感情を残しながら。














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