dream long

□第9章
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「いったぁい」



突然私の足に走る激痛。
なんだろう、なんかしたっけなぁ、そんなのんきなことを考えていた。

体の痛みには耐えてきた方だ。


しかしこの右足に走る痛みは激痛を通り越していた。
自室なので誰かを呼ぶこともできずに床にあっけなく倒れる。


「なに・・・」



足を見ると酷く出血していた。
何故だ、さっきまで寝ていただけなのに。

わけがわからなくて取りあえず這いつくばって扉を開ける。
すると目の前には少しびっくりしたリヴァイの顔が見えた。

出血が多いのか、意識が朦朧とする。


「・・・・おい、お前足どうした」


「・・・っ起きたら・・・」


「しっかりしろ!!!」



リヴァイが私を持ち上げるのがわかった。
身長が10cmも違うのに彼は軽々と持ち上げる。

流石、人類最強だ。


「畜生っ・・・おい!!!ハンジ!!!」


「あ、おはよーリヴァ・・・名無しさん?!」


「道を開けろっ!!!」



名無しさん!!!名無しさん!!!
私の名前を呼ぶ声が聞こえる。

痛い、痛いよ、


「しっかりしろ!!!名無しさん!!!名無しさんっ!!」



私の記憶はそこで途切れた。










目が覚めるとそこは医務室。
前にも見たことがある風景。


「名無しさん」



ふと声がした方に顔を向けるとそこにはエルヴィン。
そして右手を強く握られる、強くはないけど、優しかった。


「何があった、」


「私・・・」



記憶が、曖昧だ。
心配そうに私を見るハンジとエルヴィンとリヴァイ。


「名無しさん、右足は動くか?」
















「・・・・・動か、ない・・・・」





ああ、前にもこんなことが、あったな



















「っていう夢を見たのぉ!!!」


「縁起でもねぇ、そんな夢見んな」



バシっと頭を叩かれる。
えへへって笑うと少しだけどリヴァイも笑った。





「なんか、入れないよな、あの雰囲気」



そんな中、ふと思う兵士たちだった。




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