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□またたびと君と
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春の陽気はどこへやら。せっかくのお休みに片付けようと思っていた洗濯物は雨のせいで外には干せなかった


来客を知らせる合図に覗き穴を見れば足元に小さく濡れて震えた白猫が1匹。
慌ててドアを開けて周りを見ても人影はなかった


にゃあっと小さく鳴いたその子を抱き上げ、タオルで優しく体を拭いてあげた

「あなたはどこから来たの?一人ぼっちなの?」

少しだけ温めたミルクをお皿に注いで出すと、ちらりと私を見上げて桃色の舌を出してミルクを飲み始めた可愛い子


とことこ歩いて足元に擦り寄ってきたその子を抱き上げる

「ねえあなた、うちの子にならない?」


あのときもう一度あなたが鳴いたからふんわり頭を撫でて家族にしたのよ
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