長編

□隣の、きみ 2
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唇をゆっくり離すと、驚いた顔をした泉。



得意げに笑ってみせると、





「はっ…、そーいうコト」






と、怪しい笑みを見せた。





こんどは泉のほうから、甘いキス。



『ん…は…っ、』



ちゅっ、と小さなリップ音をたてて、離れる唇。



『も…終わり?』


「ばーか、んなわけねぇだろ」






まだ、終わらせねーよ。



ニヤリと笑う泉に、正直言えば。



欲情、している。







ずっと、ずっと好きだった泉に、


もっと、もっともっと愛を感じてほしくて。




『いず…んっ…』



また重なる唇。




少し離れて、鼻がつくほどの距離になる。




私の鼻にチュッとキスを落として、耳元で囁く。












「孝介、だろ?」




ぴりぴりと頭が痺れて、
まるで操り人形のように復唱した。



『こー…すけぇ…』





「名前…」




甘い声で呼ばれて、意識がボーっとする…。



壁に腕を押し付けられて、

なんども唇を重ねられる。






孝介の唇は、私のソレから首筋、胸へと這っていく。




多少の羞恥心はあった。
でも、そんなコトはどうでもよくて。



私に覆い被さる孝介に、


苦しそうに顔を歪め、

ハッハッ って色っぽい吐息をはく孝介に、



満たされたいから。










ただただ、



あなたを感じたいだけ。






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