長編
□隣の、きみ 2
2ページ/14ページ
昼下がりの屋上。
泉と二人。
もう秋になるこの季節。
まだ少し暑いけど、
風がいいかんじに涼しい。
…やばい。
私、今泉とキスしたい…。
だって二人きりなんだよ!?
他に人いないんだよ!?
こんなチャンス、滅多にないし…。
だからといって、私から頼むのも恥ずかしいし…。
それとなく泉を誘って、その気にさせよう…!
『ねぇ泉ぃ〜…』
コテンと、泉の肩に頭を乗せて、甘えた声を出してみる。
「あ?変な声出すなよ、気持ちわりぃ」
らしくねー、と笑う泉。
撃沈
『気持ちわるいとか…』
言わなくてもいーじゃん、とこんどは唇をツンと尖らせて、上目遣いで見てみる。
「変な顔」
ムニュと頬を摘まれる。
はい。撃沈(2回目)
もー…、
こうなったら、強行突破だ!!
『泉っ』
「な……んっ」
イキナリのキス。
どーだ泉!!
私だって、やれば出来るんだよーだ!
→