好きと言えたら
□それから…と本音
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そんな会話をしながら教室へ戻ろうと歩き出す二人
スタスタ…
矢田「そーいやさぁ!さっき英語の先生が言ってたけど、お前今日の英語の小テスト点数悪かったから課題みっちり出しといたって!」
高尾「はぁ?!マジかよっ!!最悪!!」
矢田「アイツの授業は厳しいからちゃんとやらなきゃ後で呪いの課題出されるッって言って高尾昨日教科書持って帰ったのに勉強しなかったのか?ちなみに!俺もし無いで呪われたタチだけど!ハハッ!」
高尾「いや…そーなんだけど…なんっつーか、ちょっと色々あってさ」
その教科書はウララに貸してしまったと言う事実を濁す高尾
矢田「ま!俺も仲間だから昼飯食ったら課題聞いて一緒にやっちまお〜ぜ!」
高尾「はぁ…昼休みぐらいゆっくりしたいんだけど…」
肩を落とす高尾を横目に矢田はさり気なく気掛かりだった質問を高尾へ投げ掛けた
矢田「ところでさ?高尾最近ウララちゃんとどーよ?」
高尾「どーって何が?」
矢田「またまた旦那〜!すっとぼけちゃって!その後二人の関係に何か進展はあったんですかぃ?」
高尾の気持ちをすでに知っている矢田は興味心身に話を伺う
高尾「なんのキャラだよ?それ…はぁ〜ったく…お前もだけど何でこー周りの連中はすぐそゆーの期待するかなぁー?俺らは別にそんな関係じゃねーから」
面倒くさそうに話す高尾に対し大胆な質問を返す矢田
矢田「なんで?!だってお前ウララちゃんの事好きなんだろ?!」
高尾「バッカ!!声がでけぇーよっ!!誰かに聞かれたらどーすんだよっ!!」
矢田「ハハッ!ごめん!デカかった?まーでもさ?好きなら好きでさっさと告っちゃえばいいじゃん?」
高尾「告んねぇーよっ!!」
無神経な矢田に苛立ちを見せる高尾
矢田「なんで?もしかして、もう好きじゃなくなったとか?」
そんな矢田の質問に高尾は何の恥じらいもなく当たり前のように答えた
高尾「はぁ?普通に好きだから」
そう言った後高尾は淡々と胸の内を話始めた
高尾「まぁーでもだからと言って告るとかはマジねぇーわ…別に今のままの関係で充分だし?なんっつーの?そゆー軽い事したくねぇーんだよ」
矢田「軽い事?」
高尾「ほら?アイツすっげぇー男嫌いでマジ全然男子とも話せなかったのにさ、今では何気に男子とも馴染めて来てるじゃん?」
矢田「あ〜まぁーね?」
高尾「ウララさぁー、前に言ってたんだわ。俺のお陰で変われそうな気がするって…それってやっぱさぁ?多少は俺を信用してくれてるって事じゃね?」
矢田「いや!多少ってより高尾に対しては絶対的な信頼をおいてると思うぞ!」
高尾「そーかぁ?まぁー何にせよウララが純粋に俺を信じてくれたその気持ちを俺は裏切りたくねぇー訳よ?それに実際さぁ?俺がアイツを好きだ!なんてぶっちゃけてみろよ?ぜってぇーウララ傷付くと思うぜぇ?」
矢田「そーかな?」
高尾「俺はアイツを傷付けたくねぇーし、ウララが俺を信頼してくれてるっつーなら俺を男として警戒してねぇって事じゃね?」
矢田「なるほど…そゆー事なのか?」
高尾「別に男として見てくれなくても俺はアイツに怯えられるよりはマジよっぽどマシだしウララを守れりゃそれでいいわ…なんっつーか、すげぇ大事にしねぇーんだよ」
そう遠くを見つめ話す高尾の瞳は焦がれる様に愛おしく優しかった…
そんな高尾の言葉に改めて高尾の気持ちの重さを知る矢田はなおの事納得がいかなかった
矢田「でもさ〜やっぱりウララちゃんも満更でもない気がするんだけどなぁ〜」