好きと言えたら

□再会‥
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初々しい春の季節が通り過ぎ生ぬるい風を肌に感じる6月‥




バスケの伝統深き名門、秀徳校高校の体育館では今日も先輩の厳しい掛け声と念入りに手入れされた体育館の床をかむバスケットジュースのスキール音が気持ちいい程よく響いていた‥



過酷過ぎる練習を終え生徒達は皆力尽き果てた表情で各自下校するなか、人きは騒がしい二人がそこにいた‥


高尾「いっやー‼今日も練習疲れたわー‼」

緑間「フン‥そのわりには随分と騒がしいのだよ。高尾」

高尾「そーかぁ?まー‥それにしても今日も先輩達超キレてたなー⁈特に大坪先輩と宮地先輩‼マジあの二人超ーこぇぇから‼」

緑間「確かにさすが東の王者と名乗るだけの事がある‥」

高尾「あれれ?その口振りじゃーやっぱ真ちゃんも先輩達にビビちゃってた⁈」

意地悪るそうに笑う高尾に対しすかさず向きになる緑間‥

緑間「馬鹿目‼お前と一緒にするな‼むしろ俺はあそこまで人事を尽くす先輩達に敬意すら感じているのだよ…」

その言葉の後取り繕うように緑間は得意げに話を続けた‥

緑間「フン‥まぁ‥だがしかし一番に人事を尽くしているのさ俺だがな‥」

高尾「ブハハ!!出たよー!!真ちゃんの俺様発言!!ったく!どんだけ自身過剰なんだよ?!」

そんな、たわいも無い会話をしながら二人は薄暗い道を歩く‥

辺りは帰宅時間とあってか学生やサラリーマンなどが人通りが多くその中を歩く長身の緑間は周りの人々よりもズバ抜けた目線に立ちやたらと目立っていた‥



そんな緑間と高尾デコボコに並んで歩く二人をすれ違いざまにチラリと見た一人の女子高生が突然足を止め驚いた様子で声をかけた‥



「もしかして高尾くん?!」



その言葉に二人の足はピタリと止まると同時に高尾の明るい明るい声が響いた‥


「ウララ!?」
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