好きと言えたら

□みつけた…
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そんな心地良い眠りから覚めたウララは保健室のベッドで寝かされていた…


ウララ「くぅ…」


ユリ「ウララ!」
マイ「ウララちゃん!!」


瞼を開けた途端飛び込んできたのは心配そうに自分の顔を覗き込むユリとマイだった…

まだボーっとする意識の中、状況がいまいち掴めないウララはおぼろげに二人に問い掛ける


ウララ「二人とも…ここは…」

ユリ「保健室よ…」

ウララ「そっかぁ…あの時私男の子と話てて…それで…その後気を失っちゃったんだ…」


ようやく事を理解したウララは落胆した様子で深い溜め息をついた


ウララ「はぁ…ごめん…私…自分一人で頑張るって言ておいて最終的にこんな…二人に迷惑かけちゃって…」


酷く落ち込んだウララの様子を見て二人は励ます様に声をかける


ユリ「そんな!気にする事ないよ!」

マイ「そーだよ!私達別に迷惑だなんて思ってないよ?!」


ウララ「ありがとう…でもやっぱり今はごめんしか言えないよ…」


完全に自責の念に駆られたウララにとって二人の励ましはもはや罪悪感にしか感じられなかった


マイ「ウララちゃん…」

ユリ「…」


その様子に打つ手なしと言った二人は言葉を失いただただウララの顔色を伺った

少しの沈黙が続いた後ゆっくりと身体を起こしベッドに座るウララは独り言のように心から湧き出る想いを呟いた…


ウララ「普通になりたい…」



ユリ「ウララ…」


ウララ「あの人達だって私の張り紙を見てわざわざ声を掛けてくれたのに…こんな事になっちゃって…本当せっかくの親切を私が無駄にした様なもんだよね…」


あまりに悲観的なウララの発言に二人は見兼ねて声をかける


ユリ「ちょっと!それは考え過ぎだよ!どんだけネガティブになってんの?!」

マイ「そうそう!それに、どちらかと言うとあの人達…とても猫好きって感じには見えなかったし?!そこまで自分を責めなくてもウララちゃんは男嫌いなんだからしょうがないって!!」


二人の優しさに触れ微笑んだウララは静かに心の内を打ち明けた


ウララ「ありがとう?でもね…?マイちゃんもユリちゃんもそうだけど皆は私の事を男嫌いって感じに思っているけど…実際はちょっと違うかな…?」


その話に拍子抜けした二人は話を聞き返す


マイ「えっ?!」
ユリ「違うの?!」


するとウララどこか寂しそうな目で膝元にかけられた真っ白な布団を眺め物語る


ウララ「男の子とは全く関わりを持てないだけで…本来私は別に男の子が嫌いとかそういう訳じゃないんだ…本音はね?もっとクラスの男子とも普通に話せるようになりたいって思ってるし出来れば男友達だって作ってみたいってそう思ってるの…」


そう話すとウララ表情をコロっと変えあっけらかんと笑ってみせた


ウララ「ハハハ…でもどうしてかなぁ?そんな想いとは裏腹に身体が勝手に拒絶しちゃうんだよねぇ〜?私もまだまだ修行が足りないなぁ〜!ハハ…」


明らかに空元気なウララの様子に更に心配をする二人…


ユリ「そっかぁ…でもさ?やっぱいきなり手の平返した様にはいかないって?ウララちょっと無理し過ぎだよ?」


マイ「そうそう!それにこゆーのは少しずつ改善されて行くもんだから?!そんな焦る必要はないよっ!」





「そうっ…春野さん?二人の言う通りよ…?」
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